RWC5日目:惜敗!日本−フィジー

プールB:日本31−35フィジー@トゥールーズ


内容を問わずとも、とにかく勝利の結果が欲しかったこの試合だったが、終盤の猛攻も及ばず4点をつめれずに惜敗となってしまった。本当に悔しい。スタッツを見ると各種数字ではほとんど上回っていながら、得点は勝ち越すことができなかった。


日本は前へ早く詰めるDFがフィジーに圧力をかけてハンドリングエラーを誘発し、早めに裏へキックを蹴り込む戦術が徹底されていて9−10で前半を折り返す。後半は試合が動き、得点の取り合いとなり、途中でSHが2人とも負傷退場するアクシデントがあったものの、よく集中力をきらさずに攻めたが一歩及ばなかった。


勝てた試合だったと、皆が口を揃えて言う。その通りだと僕も思ってしまうし、この試合中の「タラレバ」はいくつもある。それでも、4年前のスコットランド戦や、今年のPNCサモア戦の「勝てたかも」よりもはるかに充実した内容を伴っており、少しずつは進歩している。


選手はもてる力を出し切ったように思うし、戦術的にもプラン通りのものを遂行した。もうちょっとパスが通せなかったとか、キックが多すぎやしないかとどうしても思うわけだけど、それはチーム戦術としてラインディフェンスで前へ詰めることと、相手の背後を狙ったキックに対してのチェイスだけを徹底的に反復することとトレードオフの関係にあって、我慢して決めた戦術を徹底的に遂行することによって接戦に持ち込めたのだと僕は理解している。


SHが二人とも負傷したアクシデントは確かに痛かった。思い返してみると第1戦のオーストラリア戦はゲームキャプテンが負傷退場し、第2戦はゲーム途中にSH不在になるなど、ゲーム中に起こりうる事態としては最悪に近い出来事が立て続けに起こっている。この辺りで不運な出来事は打ち止めとなって、日本代表に運が傾いてくれることを切に祈る。


個々の選手については一人だけ。安藤の負傷により急遽プレースキッカーに指名された大西は落ち着いて決めて6/7の成功率で安定していた。とても頼もしい良い顔をしていたのが嬉しかったです。


試合終了後のトゥールーズラグビーファンによる手拍子は鳴りやまず、深夜のTVの前で思わず立ち上がってしまった僕はその光景を見て激しく感動しつつ何とも言えない微妙な心持ちとなってしまった。次こそは日本代表の勝利を願う!