JAPAN XV26-35Classic All Blacks@神戸ユニバー記念競技場(TV観戦)


なんとか19時半には間に合って部屋に戻ってきました。JSPORTSの生中継にてJAPAN XV26-35Classic All Blacks@神戸ユニバー記念競技場を見た。

得点は26対35、トライ数では4対5と最終スコア的には拮抗していたように見えるけれども、試合を通して見ていた分には終始ゲームをコントロールされていて、最終的に勝ち越す場面が一度も想像できなかった。特に後半開始から後半30分まではCABはペースダウンしてのらりくらりと試合を進め、残り10分で2トライを畳みかけて試合を決定付けた。試合後のコメントも含めて、ジャパンに(そしてJKに)失礼にならない範囲で、華試合の要素とジャパン強化の要素を上手く混ぜ合わせた見事なゲームマネジメントに大人の余裕を感じて何とも微妙な感覚になった。まだまだ存分に見下されていたし、そのような評価を覆しレジェンド達を慌てさせる実力はまだなかった。

CABはフィットネスとコンビネーションに難があるのは自分達で十分によくわかっているから、前半は密集近辺を攻めて徐々にリズムを作っていった。BKのパスでのコンビネーションはずれまくりでしたが、タックルを受けてからのフォローとオフロードパスの受け方は芸術品の域で的確な場所にフォローが沸いてくる。後半34分のマクラウドのトライに至る一連の流れはなんだか凄かったな。個々の選手では欧州から来たビッグネームよりも、ロン・クリブの軽やかなランニングとトニー・ブラウンの突進などのトップリーグ所属選手達の必死なプレー振りが印象に残る。

ジャパンはJK体制となって始めての強豪との試合で通用する部分とそうでない部分が明確になり、相手の圧力がかかった状態でも実力を発揮できる選手とそうでない選手の見極めがよくできたはずだ。まあ良かったのは近場でのDFは何とか止めることが出来たし、密集での攻防もなんとか互角程度にはできた。何よりも誤算だったのはセットプレーが安定せずに攻撃の起点にはなれなかったこと。特にラインアウトはひどい出来で、また振り出しに戻ってしまったようだ。さらにラックを連取しての素早いボール展開も最後まで見せることができず。

またペナルティーからの速攻は皆無で、特に前半22分にマキリがペナルティーからすぐに始めたところ、フォローが上手くつけずにボールがこぼれて逆にボールを拾われてトライとされた場面がこの試合を象徴しているように思う。この場面ではチーム全体として素早く仕掛けるように意識が統一されておらず、これ以降ではクイックスタートは全く見られなくなってしまった。素早い仕掛けはどこにいった?バックスリーのキックに対するDFもまだまだ改善の余地があるが、これはまだトレーニングで仕込んでいないのかな?

いやいや、まあ分かってはいたけれど課題は山積みですな。

そしてジェームス・アレジの負傷の具合が心配です。試合中のリポートでは骨折と言っていたので、ワールドカップ本番にはもう間に合わないのだろうか?ジャパンの前途に暗雲が漂う。

土曜日の第2戦に期待したいことは、1点差でもいいので勝ちきる試合をすること。終盤に知恵と技巧を駆使した果たし合いをする土俵にまでなんとか乗って欲しい。そのためには体を当てての重さにへこたれずに相手の3倍走ること。まずはそこからだ。