「荒ぶる魂−大西鐡之祐と早稲田ラグビー−」

早稲田大学にて「荒ぶる魂−大西鐡之祐と早稲田ラグビー−」の展示を見てきました。早稲田大学に来るのは入学試験を受けに行って以来なのでおそらく10数年振りとなります。展示は正門入ってすぐのかつては図書館として使われていた會津八一記念博物館の企画展示室でした。この建物は1920年代に建てられたもので石造りの優美な建築物であり、近代建築好きなものですから、この建物の存在だけで来てよかったと思った。

展示は写真をパネルにしたものと、新聞切抜きのスクラップブック、大西氏自身のノートやメモ帳とで構成されていて、正に史料です。展示としては地味なものであって予備知識がないとおもしろく見れないかもしれません。コピー機がなかった時代に本を丸ごと一冊タイプした「DANIE CRAVEN ON RUGBY」のタイプ版や、オール・ブラックス・ジュニア戦時のメモ帳などを興味深く見ました。1987年の早稲田大学での最終講義の映像を1日1回上映しているのですが、今回は時間があわずに見ることが出来ませんでした。

展示室の出口には感想を書けるノートが置いてあり、パラパラと眺めて見ました。実際に大西氏から指導を受けた早稲田大学ラグビー部OBの方などが書き込んでいたりして、伝統あるクラブに対しての熱い思いがノートに記された文面から感じられた。僕は他大学の卒業生で、早稲田大学とはほとんど関わりがなく、また大学ラグビーにおいてもどちらかと云えば早稲田以外を応援することが多いのですが、逝去後もこうして慕われる大西氏の存在の大きさと、そして現在まで続く早稲田大学ラグビー部の伝統の重たさに対して深く感じいりました。こういった点は心底羨ましく思う。

早稲田が悪いわけではないのですが、代表チームにおいてもこのような歴史と伝統に対しての敬意が今後養われていくことを願って止みません。来るべき秩父宮ラグビー場改築の際にはぜひ常設の展示スペースを設けることを要望します。

※携帯電話のカメラで撮ってボケボケとなってしまった。

画像はなし↓ですが、現在も手にはいるはずです。この日は車中で読み返していました。